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薬剤編

[殺虫系危険薬品]

 

●除草剤:下痢、腹痛、血尿がみられ、死ぬこともある!
●防腐剤:庭の生け垣やら、塀に使われる材木は、雨にあたっても大丈夫にするために、防腐剤が塗ってあって、これも危険だそうです。
●殺鼠剤:ねずみが、死ぬくらいだから、想像つくよね。
●なめくじの駆除剤:筋肉痙攣や、意識不明になることもある。
●その他、殺虫剤、漂白剤、ガソリン、靴墨、ペンキ 等。
●絵を描く趣味のある人は、テレピン油や、絵の具も要注意。カドミウム系の色とか、シアンブルーとかは、特にね。

:もちろん、これらの薬剤が、危険だってことは、たいていの人が想像がつくとは、思うんだけど、問題なのは、間違って猫の手足についてしまった場合。手足についたものを、猫ちゃんは、自分で舐めてしまうってことなんです。

●猫は滅多に食べないけど、ゴキブリ退治の「ほう酸団子」も、危険物ですね。
ほう酸の中毒量はかなり多いので、団子3〜4個分くらいは大丈夫みたいですが、まあ、猫の目に付くところに置かない方がいいみたいですね。コンバットよりはほう酸団子の方がもしもの時はまだましだと思います。
市販の奴は、しっかりケースに入ってるから、まずかじったり飲み込むことはないみたいだし。
●エチレングリコール(不凍液)にも注意が必要です。
ワインに入れると美味しいようですが? エチレングリコール(身近なものではラジエターに入っている不凍液)は、人間にも有害ですが、猫にも有害です。
「猫が好む」とどこかで読んだことが有りますので、ラジエター液が洩れているようなポンコツ自動車の付近で遊んでいる猫は要注意です。(猫を外に出すような非常識な人はいないか?)
●ナフタリン(防虫剤):最近ナフタリンは殆ど見なくなり、パラジクロールベンゾールになっていますよね。鳥の場合、どちらも良くないのですが、ネコもそうでしょうね?
押入に防虫剤が入っている家が多いような気がするのですが、押入に入るネコにとっては、大変なことではないでしょうか?(押入だけでなく、クローゼットなども同様。)
どこかで読んだのですが、押入のパラジクロールベンゾールの空中濃度が非常に高かったように思うのですが。つまり、食べなくても、押入に入るだけで心配かと…。
猫の場合、押入れのなかでお昼寝することもあるので、長時間ガスを吸い続けてしまう可能性があります。こうなると十分中毒をおこしそうな気がします。
パラジクロールベンゾールは、商品名で言うとパラゾールなどです。南極のペンギンからも検出されているので、かなり残留性の強い(分解しにくい)物質と思います。最近の防虫剤は、パラジクロロベンゼンが主流ですね。
パラジクロロベンゼンは「塩化芳香族炭化水素」という仲間にはいるそうで、防虫剤の中では、比較的毒性は低い方らしいです。(ナフタリンや樟脳は、もっと毒性が高い)この仲間は水と親和性がほとんどなく、脂肪と親和性があり、また、蒸気になりやすい性質を持っているので、皮膚や呼吸器から吸収されやすいそうです。
ガスを吸い込んだ場合ですが、密閉された環境でないなら(外気が流通あり)、窒息とかの心配はまずないです。持続的にガスを吸ってた場合、粘膜刺激作用があり、また麻酔作用もあるので、頭がふらふら、眼がちかちか、ヨダレたらたら、になるかもしれません。(もっともここまでの症状が出るのは、よっぽど吸い続けた場合)
☆注意☆
塩素ガスは、呼吸器の粘膜に障害を与えたり、赤血球と結合して赤血球の酸素運搬能力を奪ってしまうので、故意に猫に与えないでください。消毒に使用する際も、塩素臭が消えるまでの少しの間、猫達を近付けないようにしてください。 
パラジクロロベンゼンは、大きさがちょうど猫の口サイズなんで、食べてしまう可能性もある訳なんですが、この場合は、水と親和性が少ないことが幸いして、消化管からの吸収は、あまりないようです。しかし、メトヘモグロビン血症という恐い症状を起こすこともあり、注意は必要です。(急激に血液が溶血し、腹痛、下痢、嘔吐、黄疸、赤い尿が出る。)対策としては、出来るだけ押入に入られないようにする、くらいでしょうか?(タンスに閉じこめるのも、良くないだろう。)あと、もし防虫剤臭い押入でぐったりしていたら、意識や呼吸を確認して、風通しの良いところに猫をおいてあげてください。眠ったままのような状態のときには、昏睡状態かもしれないので、病院に早めに連れていった方がいいでしょう。
●電気蚊取りなど:
昆虫に対する毒性と、哺乳動物に対する毒性は、結構違うことがあるようで、香取線香などに蚊は超感受性が強いんだけど、哺乳動物は結構大丈夫みたいです。
密室で使ったりするんでなければ、そんなに心配はいらないです。(密室で使えば、当然人間にも良くないですから。)マットを間違って食べたとしても、10枚くらい食べたりしない限り、毒性はそんなにないですから、心配ないでしょう。(香取線香なら、10巻きくらい、大丈夫、らしい。そんなに食わないか)最近はマットも見かけないけれどリキッドも大量だったら危険。
●サリチル酸メチルは、灰色です。中毒物質のリストには載っていなかったので特に心配する必要は無いかも知れません。

[人間用薬品]

 

●注意しなければならないのは、人間の使う薬に含まれる、アスピリンや、アセトアミノフェンは、猫にとってはきわめて危険なのだそうです。(これって頭痛薬の中に入ってる?)
●消毒に使われるクレゾール、クレオソートなどにも注意が必要なことは見落とされがちです。これらは皮膚からも吸収され易いので、体に付いた場合も要注意です。
●石油化学製品のコールタール(敷いたばかりの舗装道路に注意)、トルエン、キシレン(溶剤)、フェノール(石炭酸)、クレゾール、クレオソート(消毒剤)、ナフタリン(防虫剤)など。
●猫は特にフェノール類に弱いようなので、同じ様な構造を持つアスピリン(アセチルサリチル酸)が駄目なんでしょうね。アスピリンに良く似たサリチル酸メチル(シップ薬に使われる)も要注意かも知れません。フェノール(石炭酸)とかクレゾールは、最近では消毒剤として直接使われなく成りましたが、消毒薬の1成分として使われることもあるかもしれませんので、要注意です。(消毒にはイソジンがお勧めです。これだとなめても安心?)クレオソートは正露丸に使われています。お腹をこわしたからと言って、間違っても飲ませないようにしてください。
●アスピリン(アセチルサリチル酸)は頭痛薬や消炎鎮痛剤なんかに入ってます。(治療薬として処方することもありますが、猫は過敏症が起きやすいので、獣医さんも投薬の際は十分気を付けます。)中毒症状としては、・血液凝固系に作用して、血液が固まりにくく、出血しやすくする。・急性肝不全、腎不全を起こすなどです。でもまあ、中毒の発現は比較的遅いので、胃の中にある段階なら、吐かせれば大丈夫なこともあります。中毒ではないですが、消化器系に潰瘍を大変形成しやすいです。(急性・慢性の胃腸炎、潰瘍を起こす)
●アセトアミノフェンは、市販の風邪薬なんかにはほとんど入っています。
この薬の中毒は、予後が大変悪いので、要注意です。中毒症状は、・急性の肝不全、劇症型の肝炎の症状を起こす。急に体温低下し、ショック状態に陥るなどです。市販の風邪薬は、ゼッタイ猫にあたえないようにしないと、この薬の為に、とんでもないことになる可能性があります。
●消炎鎮痛剤として、ピリン系薬剤があります。これは、アレルギー様症状(発疹など)が起きやすい薬で、ひどいときではアナフィラキシーが起きることもあります。(アレルギーのひどいやつで、血圧低下、呼吸困難、体温低下などが起きる。)猫は特に一般の「非ステロイド系消炎鎮痛剤」にはとにかく弱いので、市販薬(特に痛み止め、風邪薬)を勝手に判断して適当にあげる、というのは、命取りになる可能性があることを、心得て置いた方がいいと思います。
●人間の、愛用している、正露丸も、頭痛薬も、湿布も、消毒液も猫には、だめなんですねー。覚えておいてください。
●パラフィンも中毒物質のリストに載っていました。 吸収されないで素通りするような気がしますが分子量の小さなものは、吸収されて害が有るのかも知れません。
●クスリではないのですが、酒のアルコールも猫には毒らしい。猫の肝臓はアルコールの分解能力が弱いので、致命的だと。(晩酌につき合わせるのは良くない。)
●総じて言えば、猫はどうも「化学薬品(特に有機化合物)」には異常に弱いようなので、薬品類(農薬も含む)には近づけない、さわらせない、というのを心がけるべきでしょうね。
●消毒にはイソジンがお勧めです。これだとなめても安心?ほとんど安心なんですが、「ヨード過敏反応」のでる猫がいます。(犬と猫を比較すると、猫の方がヨード系消毒剤に、ちょっと弱い傾向がある)ごくまれにですが、甲状腺に影響のでる猫もいるようです。でもまあ、消毒にちょこっと使う範囲なら、そんなに心配ないでしょう。
●Q:毒物中毒の場合オキシフルを希釈して飲ませると良い?
 A:毒物中毒の場合、オキシフルを使うことがあります。
でもこれは、毒を中和するという目的ではなく、何か変なものを食べて(飲んで)、それが胃の中にまだあるような場合に、入ってるものを吐かせ、毒物を除去(あるいは減らす)する目的で使います。家庭に身近にあるものの中では、最も吐かせやすい薬だと思います。飲ませる方法はスポイトや注射器を使い、2〜3倍に薄めたものを、約10〜20ml飲ませます(皿に入れておいても、飲んでくれませんので)数分〜30分ぐらいで、げろげろします。ただ食べてから時間が経ってる場合(食べたものが腸に移動しているので)あまり役に立ちません。(食べて半日経過してる、っていうようなのでは、あまり役に立たない)意識がほとんどないような場合も、誤嚥して窒息する危険があるので、無理に吐かせない方がよいです。(意識がない場合も含め、素人判断ではなく、とにかく病院に直行した方がいいでしょう。)薬物中毒の場合、オキシフルで吐かせるのも必要ですが、これはあくまで応急処置であり、点滴や解毒剤の処方などは、やはり必要と思います。薬物中毒で薬品が特定できない場合、吐いたものは捨てずに病院に持っていって見てもらってください。

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